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千葉県佐倉市にある佐倉城址公園の一角に国立歴史民族博物館、通称「歴博」があります。
佐倉城址公園は、その名の通り城のあったところですが、今はその姿はなく、門や塀がわずかに残るばかりです。それでも、冬は梅、春は桜、初夏はあやめと菖蒲、秋は紅葉と、散策するには気持のよい緑地公園となっています。
緑地公園自体は無料なので、普段は博物館の中には入らないのですが、たまには入ってみよう、ということで久しぶりに入館しました。そこで、驚いたことは、普通の博物館とはちょっと違った対応になっていたことでした。なんと言いましょうか、「スタッフ参加型博物館」といったところでしょうか。
普通、博物館の学芸員の人たちといえば、展示室でだまって座っていたり、だまって立っていたり、だまってうろうろしていたり、という感じですが、ここでは違います。各部屋に学芸員がいて、入室すると「何か質問はありますか?」とか「この展示物は…」とか話しかけてきます。
もともと「歴博」は、国宝や重要文化財いっぱいの博物館というより、古代から現代までの生活様式を展示しているので、ひとつひとつの展示物をじっくり見るというより、展示をみて昔を懐かしんだり、自分とはかけ離れた生活様式に驚いたりして楽しむといった感じです。
それなので、「うちの田舎も昔はこうだったよ…」とか、「そういえば、これと同じものが家にもあったかも…」とか、スタッフも交えて話に花が咲いています。そんななので、多少子供がさわごうが、わめこうがそれほど気になりません。
これから、夏休みの宿題を抱えたお子さんのいる家族連れにはうってつけの博物館といえそうです。
(東京本部 牧野)