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トリノオリンピックが始まって一週間。
大会の前半に日本期待の競技が集まっていたが残念ながらまだ日本が獲得したメダルはゼロ。
競技のLIVE放送は時差の関係から深夜に集中しておりなかなか生で見ることができないでいる。
インターネットで競技直後にすぐに結果がわかるようになった今、スポーツ中継はリアルタイムで見てこそ価値があると思ってはいるが睡魔には勝てない日が続く。
そんな中LIVEで見た競技がある。
大会開始直後にあった女子のモーグルなのだが比較的日本のメダル獲得の可能性が高かった競技だ。
結果から言うと上村愛子選手の5位が日本人の最高順位で長野、ソルトレイクシティーで2大会連続メダル獲得の里谷選手も3大会連続という訳にはいかなかった。
二人ともこの8年間で今回が3回目のオリンピック出場だが過去2大会の成績は里谷選手の連続のメダル獲得に対して上村選手は7位、6位と周囲が期待し、おそらく本人が目指したであろう成績は残せなかった。
そんな上村選手は今回のトリノにとっておきの技を用意した。エアーのコーク720という3D、現在の女子の最高レベルの技でしかも上村選手が他の選手が取り組み始める前からトリノでメダルを取るためにひたすら練習してきたため完成度も世界一ということだ。
上村選手はその技をオリンピック本番で見事に決めた。
他のどの選手の技よりも迫力があり美しかった。
だが結果は5位。モーグルのエアー以外に採点の対象となるターンとタイムが相対的に上位の選手に及ばなかった。
競技後、上村選手のインタビュー。
「点数出てくれって思ったけど出なかった、残念って感じです。
ただコークを決められただけでも良かった。でもそろそろメダルを取れてもいいのに…」
上村選手らしい明るい表情の中に悔しさがにじみ出た。
「出れるなら次のバンクーバーも出たい」
上村選手の表彰台での笑顔を4年間楽しみに待つことにする。
東京本部 M.O 06/2/17